2010年05月02日

口蹄疫Q&A

口蹄疫Q&A


(問1) 口蹄疫とはどのような病気なのですか。また、早期発見にはどのような点に注意したらよいのですか。


(答)
1 口蹄疫は、ウイルスが原因で起こる牛、豚、羊、山羊などの急性の伝染病です。人に感染することはなく、仮に感染した動物の乳肉を摂取しても人の健康に影響はありません。
 しかし、伝染力が強いことから、畜産業に与える影響は非常に大きく、関係者が大きな関心をもたなければならない家畜伝染病のひとつとされております。


2 一般的には、感染すると発熱、元気消失、多量の流涎(よだれ)がみられるとともに、舌などの口の中、蹄の付け根、乳頭に水胞を形成し、食欲不振や足をひきずるなどの症状を示します。


3 しかしながら、口蹄疫のウイルスの性質は多様で、家畜の種類や品種により症状や伝染力が異なるケースもあります。


4 したがって、早期発見のためには、こうした症状が見られた場合には、家畜保健衛生所に連絡するか、獣医師の検査を受けるようお願いします。

参考:5月12日に北海道で発生した口蹄疫(疑似患畜)では、食欲不振やよだれ、口腔内、鼻腔内のびらんや水胞などの症状は全く認められませんでした。

(問2) 宮崎県における口蹄疫の発生経過について教えて下さい。


(答)
1 宮崎市内の黒毛和種の肥育農場で、口蹄疫を疑う症状が認められたため、家畜保健衛生所が立入検査と材料採取を行い、農林水産省家畜衛生試験場で精密検査の結果、3月25日に10頭が疑似患畜と診断されました。


2 宮崎県は家畜伝染病予防法の規定に基づき、周辺農場の検査を実施し、その結果、宮崎市に隣接する高岡町において、4月3日に1戸9頭、4月9日に1戸16頭の疑似患畜が確認され、最初の事例と合わせて、計3戸35頭、発生しました。

3 これらについて、英国家畜衛生研究所と農林水産省家畜衛生試験場でさらに解析を進めた結果、ウイルス遺伝子やウイルスそのものが確認されたことから、初発事例の10頭と3件目の16頭のうち10頭のあわせて2戸20頭が患畜と決定されました。

(問3) 宮崎県では口蹄疫の発生に伴いどのような防疫対応を取ったのですか。
また、その後の状況はいかがですか。



(答)
1 発生農場周辺の通行を遮断し、疑似患畜の殺処分を行うとともに、農場を中心とした半径20km以内を移動制限地域、さらに50kmまでを搬出制限地域として移動規制を実施し、移動制限地域(20km以内)においては家畜市場やと畜場の閉鎖、人工授精の中止、飼料運搬車両等の消毒など徹底した防疫措置がとられました。


2 その後、新たな発生がないことと、これまでの検査結果から、今回の口蹄疫は空気伝播の可能性が極めて低く、感染力も弱いものと判断されたため、4月23日には、移動制限地域を半径10km以内に変更し、5月2日には、すべて撤廃されております。


(問4) 宮崎県における口蹄疫の発生を受けて、これまで道はどのような防疫対応を行ったのですか。



(答)
1 3月25日に、農林水産省から通報を受けて、直ちに関係機関・団体へ通知するとともに、本庁及び支庁において、本病の侵入防止に係る緊急会議を開催し、口蹄疫発生国から輸入された粗飼料の給与の中止、異常家畜の早期発見、関係者以外の畜舎への立入制限など、基本的な防疫対策の実施を指示しました。


2 また、3月27日に、家畜伝染病まん延防止規則に基づき、宮崎、鹿児島、熊本の3県から、当分の間、牛、豚等の移入を禁止する措置を講じました。


3 さらに、家畜保健衛生所及び診療獣医師により、道内の家畜飼養農場に、臨床的に異常を示す家畜はいないことを確認しております。


(問5) 5月12日の口蹄疫疑似患畜の発生に伴い、道では、どのような防疫対策を取っているのですか。


(答)
1 5月12日に口蹄疫の疑似患畜を確認後、直ちに家畜伝染病予防法に基づき、
(1)発生農場の消毒、疑似患畜の殺処分・埋却
(2)発生農場から半径10km以内を移動制限地域に設定し、家畜や感染を広げるおそれのある物品の移動禁止
など、まん延防止措置を実施しております。


2 また、周辺農場や発生農場と関連のある農場の立入検査を実施するとともに、血液検査を実施しております。


3 さらに、移動制限地域内での畜舎消毒の実施や飼料等運搬車両の消毒の徹底を図っております。


(問6) ワクチンの備蓄をしているそうですが、どうしてワクチンを早く使わないのですか。


(答)
1 口蹄疫のワクチンは、発病を抑えたり、症状を緩らげたりする効果があるものの、ウイルスの感染自体を完全に防ぐことができないため、保菌動物を生じさせ、ウイルスを国内に定着させてしまうおそれがあります。


2 防火帯のようにワクチン接種地域を作って爆発的な感染の広がりをくい止める方法がありますが、再び口蹄疫の清浄国になるためにはワクチン接種をした家畜を全てと殺することが前提となり、長期かつ多大の経済的負担を生じることが想定されます。


3 わが国のような口蹄疫の清浄国で発生した場合には、早期の発見と迅速な殺処分により短時間のうちに流行をくい止めることがもっとも実際的といえ、また、今回の発生では今のところ急速な伝播が見られていないことから、ワクチンを使わずに感染の拡がりをくい止めることができるものと考えています。


(問7) これまで90年以上にわたって日本にはなかった病気が、どうして突然、発生したのですか。その発生原因は何ですか。


(答)
宮崎県で最初に疑似患畜が確認された農場において、中国産の麦ワラが飼料として給与されていたことから、農林水産省は、「中国産の麦ワラの関与が否定できない」との見解を示しておりますが、原因を特定するに至っておりません。
今回、道内で発生した農場は、現在のところ原因は特定されていません。


(問8) 輸入稲ワラや輸入粗飼料の検疫はどのようになっているのですか。


(答)
平成9年に台湾で口蹄疫が発生した以降は、台湾産の粗飼料のみが動物検疫の対象とされていましたが、本年3月30日以降は、口蹄疫の発生地域から輸入される稲ワラ、麦ワラ、乾牧草等について、動物検疫の対象とし、家畜防疫官による輸入検査を行い、必要に応じホルマリンガス消毒等の措置を実施することとしております。

(問9) 移動制限地域ではどのようなことが制限されるのですか。


(答)
1 移動制限地域(発生農家を中心として半径10km以内の地域)内では、

(1)生きた牛、豚等の移動禁止
(2)家畜の飼養管理用具、敷料及ぴ糞尿等の移動禁止
(3)人工授精や放牧の中止
(4)生乳の家畜への給与中止
 を実施しております。


2 移動制限地域から地域外へ通じる主要道路では、消毒ポイントをおいて、飼料運搬車両等の消毒を実施しております。


※生乳の移動は、制限しておりません。

(問10) いま農家にある輸入稲ワラや麦ワラはどのように扱えばよいのですか。


(答)
 台湾や韓国で口蹄疫が発生していることから、口蹄疫発生地域から輸入される麦ワラ・稲ワラ等については、平成12年3月30目以降、動物検疫の対象となりました。
したがって、中国、台湾、韓国、北朝鮮などの口蹄疫発生地域国から既に輸入された麦ワラ・稲ワラ等については、飼料や敷料として使用することは控え、堆肥化または園芸用等の他用途に利用するようお願いします。
 ただし、中国産の稲ワラだけは口蹄疫のウイルスを殺すのに十分な加熱処理がなされたうえで輸入されていることからこれまでどおり使うことができます。

(問11) 移動制限の期間と範囲はどのように決められるのですか。また、どのような条件が満たされれば、移動制限が解除されるのですか。



(答)
1 口蹄疫の発生に伴う移動制限の期間や範囲については、家畜伝染病予防法及び海外悪性伝染病防疫要領に基づき、ウイルスの病原性や感染力を勘案し決定しております。

2 口蹄疫の最終発生後、3週間が経過して、この間に実施される臨床検査や血液検査により口蹄疫ウイルスの存在が確認されなければ、移動制限は解除されます。

(問12) 移動制限に伴う経済的被害に対する対策はどのようになされているのですか。

(答)
宮崎県での口蹄疫の患畜・疑似患畜の確認以降、法律に基づく所要の防疫措置を講じるとともに、農林水産省では、一定期間出荷できないことに伴う畜産経営対策として、以下の対策を講じております。

1 当面の経営資金の確保及び利子補給の実施
(1)畜産局長通知により、金融機関に対して移動制限等により家畜の出荷に支障を来している畜産農家等の経営に必要な資金の円滑な融通及び既存貸付金の償還猶予等償還条件の緩和を指導。
(2)移動制限等により家畜の出荷に支障をきたしている畜産農家の経営に必要な運転資金を低利(貸付金利2.OO%以内)で融通するための利子補給(利子補給1.01%以内)を措置。

2 収容しきれなくなった子豚の対策
(1)収容しきれなくなった子豚の淘汰に対する助成
搬出制限地域内の養豚農家が家畜防疫員の確認に基づき、子豚の淘汰及び焼却・埋却等を行う場合に、7,500円以内/頭の助成を措置。
(2)緊急的な豚舎整備に対する助成
搬出制限地域内の養豚農家において、子豚の増殖により施設の収容能力を超えることとなった場合の緊急的な簡易豚舎の設置等に対する助成を措置。

3肉質が低下した出荷適齢期遅延肉豚に対する助成
搬出制限地域内の養豚農家が出荷適齢期を越える肉豚(枝肉重量85kg以上の肉豚)を出荷した場合、6,000円以内/頭の助成を措置。

(問13) いつ終息宣言がなされるのでしょうか。
(答)
最後の口蹄疫の患畜又は疑似患畜の殺処分した後、6週間を経た時点で、この間に行った臨床検査や血液検査などにより口蹄疫ウイルスが存在しないことが確認された時に、移動制限を解除し終息が宣言されます。

(問14) 患畜と疑似患畜の違いは何ですか。


(答)
1 家畜伝染病予防法では、口蹄疫にかかっている家畜を患畜と呼びますが、一般に、口蹄疫については、
(1)家畜が口蹄疫に特有の症状を示すとともに
(2)家畜の血液中に口蹄疫ウイルスに対する抗体が検出され
(3)家畜から採取した材料から、口蹄疫のウイルスが分離された
場合に患畜とされます。
また、これらの3つの要件のいくつかしか満たされない場合や患畜と同居したり、接触したりしたために口蹄疫にかかるおそれのある家畜は、疑似患畜と診断されます。

2 5月11日に北海道で疑似患畜と確認された牛は、口蹄疫を疑う臨床症状を全く示していませんが、口疫ウイルスの遺伝子の断片が検出されたことから、疑似患畜と判断されました。
この疑似患畜とされた牛から、得られたウイルス遺伝子については、さらに詳細な分析を行っているところです。





ニックネーム りぼん。パパ at 16:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 養豚豚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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