2008年12月09日

豚回虫(ぶたかいちゅう)

は、豚の体の中にいる寄生虫(きせいちゅう)です。
豚の腸(ちょう)を検査しているときに、みつかることがあります。

豚回虫1.jpg

大きいほうがメスの回虫
小さいほうがオスの回虫です。

回虫がいた腸は赤くはれています。
これは、と畜検査のときに廃棄されます。

この病気は、豚回虫が肝臓の内部など、体内移行によって臓器が機械的に破壊されるとによって起こります。

豚の回虫は、成虫のオスで体長が15〜25センチメートル、メスで20〜40センチメートルで、うどんのように細長い(両端は先細りしています。)形をした寄生虫です。この成虫は、豚の腸内に寄生し、卵を産みます(寄生虫の卵のことを一般に「虫卵」と呼びます。)。虫卵は便とともに排泄され、他の豚、あるいは同じ豚の口から体内へ入り感染します。虫卵は豚の口から食道、胃を経て腸へたどり着き、腸の中でふ化し、幼虫となります。

幼虫は、豚の腸管粘膜を突き破り、腸に来ている静脈内に入り、血液の流れに乗って肝臓に達し、ここで一度脱皮します。脱皮した後、また、血液の流れに乗って、今度は、心臓、肺動脈を通って、肺へ行き着きます。

肺で回虫は血管壁を突き破り、肺にきている気管へ移動し、豚がゴホッと咳をしたときに喉元まで吐き出されます。更に、ここで飲み下されて食道に入り、胃を経て腸まで行き着き成虫となります。

「豚回虫による間質性肝炎」は、豚回虫の幼虫が肝臓に達したとき、豚の生体にアレルギー反応を起こし、肝臓に、写真右のような白い斑点状の病変が形成されたものを言います。組織学的に見ると、肝臓は、肝臓の機能を司る「肝細胞」とこれをとりまく「間質」という組織でできておりますが、間質性肝炎は後者が炎症を起こしたものです。

この炎症が更ににひどくなると、肝臓全体が著しく腫大し、また固くなる肝硬変という状態になります。
豚回虫の幼虫が、豚の肝臓(かんぞう)に入ると、白いはん点ができます。


正常豚肝臓.gif

正常な豚の肝臓

正常肝臓2.jpg

正常肝臓2

ミルク状斑点豚回虫症肝臓.gif

白いはん点ができた肝臓
こうした白いはん点ができた肝臓は、と畜検査のときに、廃棄されます。

間ソ性肝炎を起こした豚の肝臓.jpg

間ソ性肝炎を起こした豚の肝臓

1)豚回虫
外 見 成虫は大きな白色の虫体で、体調15〜40CMで小腸内に寄生する。
生活環 外界
卵は、未成熟卵の状態で糞と共に外界に排泄されます、外界に排泄された卵は、好適条件下約10日で含子虫卵(L1)、2~3週で卵内の子虫が発育(L2)し成熟卵となり感染能力を有します。(写真1)豚に経口摂取された成熟卵(感染能力)
は小腸内で孵化します。
体内移行(感染後14日~21日)
小腸内で孵化した幼虫(L2)は小腸から体内に侵入し肝臓(ミルクスポット)などを経て発育し(L3)肺に達し、肺に達した幼虫(L3)は、気管・食道を経て小腸(主に十二指腸)にまで達する。(写真2)
小腸寄生(感染後21日〜29日)
小腸内に達した幼虫(L3)はそこで発育(L4)して成虫になり、成虫は感染後約60日で産卵を開始する。
影 響 成虫に対する影響は飼料効率の低下および下痢などの程度ですが、体内移行期の虫(L2・L3)による肺炎および肉豚の内臓廃棄の原因となる肝白斑症(ミルクスッポト)である。(写真3)肝白斑症(ミルクスッポト)は、感染後数日で発生し、約35日で治癒します、しかし再感染を起こした場合その病変が強くでるとの報告もあり母子感染による離乳・育成期の寄生を防護する必要がある。
対 策 農場の感染状況を知る方法として内臓廃棄率の調査および糞便検査がある。糞便検査は、感染後約60日で産卵を開始することから母豚、60日齢および180日齢前後の肉豚での糞便検査が必要である。薬剤には、成虫に効果の有るイベルメクチン、ドラメクチンおよびピペラジン、および移行期の幼虫を除く幼虫・成虫に効果のあるレバミゾール、フェンベンダゾール、フルベンダゾール、パーベンダゾールおよびモランテルが有ります。
卵は、一般的な消毒薬のどの薬剤による殺滅は困難で外界で長期間生存します、育成豚などで見られる床へ直接飼料をまき採食する場合は、感染が長期間に亘り起こります、汚染豚房の床や壁の徹底した洗浄・乾燥が必要であり、また発酵オガコ豚舎ではオガコの入れ替えや糞尿部分のこまめな入れ替えが必要である。


猫、イヌ、ねずみ、ニワトリ、豚・・・・それぞれ回虫があります。
ニワトリ回虫ですが、体長5cmぐらいです。
誤って回虫が輸卵管へ上ってくることがあるのでしょう。
輸卵管で卵黄を卵白が包み、その上を殻が包み込むとき
回虫も一緒に包み込まれてしまうのです。
幼虫がいる肝臓を生食して回虫に感染することもあります。

子犬のほとんどが回虫をもっています。
「あら、可愛い」と子犬を抱き、手を洗わないと・・・

犬の毛に虫卵がついていて、口から入ったら大変なことになりますよ。
イヌ回虫は、ヒトの体が本来の住みかではないので居心地悪く、あちこち迷走
します。目に入ったら失明するし、脳へ入ったら脳障害が起こります。


テレビのアニメで人気が出たアライグマ回虫はイヌ回虫よりもっと危険です。

豚回虫はヒト回虫よりもっと大きいです。
昔、猪が獲れたからと、しし鍋をご馳走になったことがあります。
豚回虫がいて、人肌に温めた生理食塩水に入れたらふわ〜りと泳ぎました。
ちょうど太目の釜揚げうどんのようでした。

未知の豚回虫症

http://www.gpf.co.jp/business/techinfo/pdf/tech02/070802.pdf

回虫の感染サイクル

肝臓内に蓄積したブタ回虫幼虫がレバー刺しとともにヒトに取り込まれて感染するという経路があると考えられる(図1)。.jpg

ニックネーム りぼん。パパ at 05:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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