2008年08月13日

ブタ主要組織適合性複合体の遺伝子構成と多型性

ブタ主要組織適合性複合体の遺伝子構成と多型性

安藤麻子・Patrick CHARDON 1

東海大学医学部,伊勢原市 259−1193
1 Radiobiology and Genomic Laboratory, National Institute of Agronomical Research,
Domaine de Vilvert, Jouy-en-Josas, France


 最近,ブタの主要組織適合性複合体(MHC : SLA)全領域の塩基配列が解読された.この領域の塩基配列情報に基づいた遺伝子発現や多型性に関する顕著な進展は,動物の疾患抵抗性におけるSLAの役割を解明する上で多大な進歩を導くと考えられる.この総説では,SLA領域の塩基配列や多型性などの情報と,ブタ以外の哺乳動物のMHC領域の情報の比較解析について紹介する.塩基配列解読が完了したH01ハプロタイプのSLA領域には,SLA遺伝子,非MHC遺伝子,偽遺伝子を含め,合計152個の遺伝子が見出された.発現しているSLA遺伝子の数は,ハプロタイプにより異なっている可能性があるが,3個のクラスIa, 3個のクラスIb, 4個のクラスIIaと4個のクラスIIb遺伝子は,発現遺伝子であると考えられる.また,SLAとHLAの両領域間の遺伝子構成は,オーソログの関係にはないMHCクラスI遺伝子を除いて,高度に保存されていた.さらにHLA領域は,1本の染色体断片上に存在するのに対して,SLA領域では,セントロメアがクラスII−III領域間に存在するが,セントロメアは,SLA領域の遺伝子構成や機能に関して,大きな影響を与えていない.一方,データベース上に登録されている400以上のSLAクラスI,IIアリル配列は,最近決定された命名システムにしたがって, 特異的なSLA遺伝子座に分類された.

Animal Science Journal, 77 (2) : 127−137, 2006

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