2008年08月12日

医療用に適した極小ミニ豚の開発

研究概要
[研究課題]医療用に適した極小ミニ豚の開発
(研究期間:平成20 年度〜22 年度)
[背景・目的]
豚は生理や解剖学的な特性がヒトと類似しており、前臨床実験への活用が期待されている。
また、動物愛護意識の高まりから、これまで大学等で実験動物として用いられてきた不用犬が利用できなくなったが、豚は産業動物として利用されているために倫理的な障壁が低く、利用しやすいという利点もある。
一方、既存の実験用ミニ豚は体重が40〜50kg と大学等の一般的な研究施設で飼育するには大きすぎるために、その利用は少数にとどまっている。
本プロジェクトでは、県内で突然変異により誕生した極小ミニ豚と本研究センターで体細胞クローン技術により作出したGFP 遺伝子導入金華豚などを素材とし、体細胞クローン技術や遺伝子解析技術を活用し、SLA 遺伝子のホモ化、SPF 化など実験動物として優れた特性を付加し、医療用実験に適した新しい極小の実験豚を開発する。

[研究成果]
1 極小ミニ豚、GFP 金華豚のSLA 型遺伝子解析を開始した。
2 極小豚の体細胞を採取し、保存した。
3 GFP 金華豚の特性調査を開始した。
4 体細胞、レシピエント卵子の疾病保有状況についての調査を開始した。

極小豚(富士農場).JPG
富士農場(金華豚交雑).JPG

写真 7kg で初発情を発現し、成体で10kg の極小豚(上)とGFP遺伝子導入金華豚(下)
中国金華豚.jpg

中国に居る原種に近い金華豚(頭とお尻の部分が黒い純粋種は、両頭烏とも呼ばれます)
金華豚の特徴金華豚の原産地は中国の浙江省(セッコウショウ)の金華市といわれています。もともと金華市で作られている中国ハム「金華火腿」を作るためだけに特別に育てられた小柄な豚のことです。この特別に育てられた豚は「両足鳥」という頭と臀部が黒色をしている豚で、私たちが聞いたことのある「金華豚」と同じ模様です。金華豚と両足鳥は同じブタだといわれることもありますが、金華豚の原種がこの「両足鳥」だといわれることもあります。金華豚は余計な脂肪がつかないように飼養されているため、体はあまり大きくなく中型から小型の大きさです。日本では出荷時にサイズが規定外になってしまうこともあります。また、顔にはしわが多くクシャっとした感じで、垂れた耳とお腹が印象的な体型をしています。

金華豚の育て方金華ハムを作るための特別な育成方法とは、金華豚に与える飼料には麦やとうもろこしなどの穀物は一切与えずに、白菜やお茶の葉などといった野菜を発酵させて作ったエサだけを食べさせる方法です。この方法で育てられた金華豚は、皮が薄く余計な脂肪がつきにくいため小柄ですが、上質な加工用の肉質の豚になります。中国で飼養されている金華豚は体重が70kg前後になる月齢9〜10ヶ月で金華ハムに加工されるために出荷されます。日本では金華豚の良質な肉質を生かし、加工用以外にも対応できる出荷時の体重が100kg前後になるものも飼養されています。現在日本で飼養されている純粋な「金華豚」は大変数が少なく、中国の金華豚を原種として金華豚独特の肉質を損なわないような配慮を行いながら、肉質の良い他の品種の豚と掛け合わせた豚も育てられています。

(金華豚は、大きさは、小型種でなく、中型種です。)

実施機関:畜産技術研究所 中小家畜研究センター
医療用実験豚プロジェクト (tel:0537-35-2291)

スタッフ:◎河原崎達雄、塩谷聡子、大津雪子
(共同研究機関)(有)トピックス、(独)農業生物資源研究所
ニックネーム りぼん。パパ at 22:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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